社会科学について

社会科学というものは実際こうであるという記述志向学問であるというよりも、こうであってほしいという理想志向学問だと思う。
社会、経済、政治などはこのような法則がありそうだとはいえてもそれは真理ではなく、一般的傾向でしかない場合も多い。また、人間の社会を研究対象としているだけあって、自然科学のように善悪を抜きに現象を研究することもできない。つまり、ある種の恣意的なフレームワークで切り取った中での、整合性というか。
アダム・スミスが「諸国民の富」を著しながら「道徳感情論」を著したというのは、非常に興味深い。