天才と白痴と

天才という言葉がある。非常に不思議な言葉であって、半ば定義など存在しない言葉ではないのだろうか、とすら思われる。
まず、天才は優秀の意味を強める言葉として使われるには当たらない。これは、単なる世辞である。
英語で言えばgiftedであり、もともと備わっていたものとも推測される。日本語で言えば、天の、つまり、人のものではない才能であるので、超人的な才能とも言えそうである。
ところで、人の特徴は凡そ正規分布に近づくらしい。そして、そのもっている才能も正規分布に近づくなら、才能も相対的なもので超人的なものもありえなければ、多い少ないは別に、それぞれgiftedといえるかもしれない。
一歩であるが、その間の無限の距離が私と天才を隔てているものだろう。
或いは、天才には人格障害が多かったのもまた偶然であろうか。神話であろうか。