神保町駅にて

神田神保町まで古書を探しに行った帰りの都営新宿線京王線内の人身事故で運休し、神保町駅はただの人間の地下倉庫と化した。
人の死という一世一代の大惨事に際しても、「迷惑だから電車を止めるな」と思われる、また、彼の周りの人からは、「あの人はどことなく自殺しそうなにおいがした」といわれるのだろう。そして、はじめから存在しなかったかのように忘れ去られるのだろう。