春の雪

三島由紀夫の「豊饒の海」を読んでるんだけど、長いスパンで生きるということをよく考えさせられる。普段から、「老いる前に死にたい。30になる前に死にたい。」ってよく思う。だから、それを体現する主人公たちには嫉妬を感じるべきなのだろう。でも、不思議にそうは思わない。
以前三島由紀夫のインタビューを見た時、本人がリルケを引用して、「現代人はドラマティックな死ができなくなった。」と語っていたのを思い出した。


確かに、人間は弱く、自分のためだけに生きて、自分のためだけに死ぬほど強くないのだと思う。
畢竟、私は、自分が生きながらえることに甘んじている。
ぬるい風呂に漬かっている。午後の惰眠にまどろんでいる。


ただ、一つ言いたいのは「暁の寺」は駄作。