懐かしさ

何かを望んだことはそんなに多くはないけれど、望みがかなうことがあってもいいとは思っていた。
胸にあるのはいくらかの哀しさとさっき食べたカレーライスだけ。
どんどん汚れて行く私は、懐かしさだけで生きていた。
言えないことが多すぎた、その懐かしさだけで生きていた。
でも、何にもしなければいいという、懐かしさだけで生きている。