London,Can You Wait?

何にしろ人は忘れていくものだし、ただ、それでも覚えていることだけを昔話で語りうるならそれが一番いいことではないだろうか。得たことよりも失ったことの方が記憶に残るだろうけれど、つまり全ては忘れていく。哀しいことだけれど、それがただ真実で、忘れられないということは、今であったり、未来であったりに過去に光を投げ返し、再解釈できるということだろう。
畢竟、もう少し強く、惑わされずに、生きるなら生きていきたい。不幸の可能性を描けるなら、その反対の可能性もこの手でかけるのだろう。人間の想像力は不可思議だけれども、私も単なる人間なのだから。誰彼とも変わらない人間なのだから。
それでも、迷う。それはそれでいいだろう。