中央線とか

中央線に乗って学校に通っていてたまに休日にふらっと降りてみるが、世間がいう「中央線らしさ」という意味を私も十分共感できる。大抵どこの駅でも焼き鳥やホルモンを出す飲食店、雑貨店が所狭しと並んでいるのは、異様でありまた壮観ともいえる。これは、おそらく戦後の闇市で焼き鳥のような簡単な食べ物や内臓のような普通廃棄されるものを酒とともに出して儲けてやろうとするある種の企業家精神が、現在まで生き延びた結果かもしれない。このような闇市の面影を残す商店は、たとえば、新宿西口の再開発のように整理されていっただろうが、何故か中央線の沿線にはよく残っている。特に吉祥寺は「住みたい街ランキング」で上位になるような清潔なイメージを持たれる街でありながら、一方ごみごみした闇市のような感じも残っていて、街をきれいにしていこうとする現代的な考え方に負けないくらい、原始的な企業家精神が豊富なことを物語っている。そして、多くの若者にとってそれは近しい存在なのだろう。